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“LOVE”について

この記事の主な使用画像出典 ©“LOVe” 石渡治

こんにちは。葵山優一です。

今回はサンデー最大のテニスマンガと名高い
“LOVe”について紹介します。

ジャンル:少年マンガ・スポーツ系 テニス
作者:石渡治
出版社:小学館
掲載:週刊少年サンデー 1993年46号~1999年10号
コミックス 全30巻

作品紹介

1993年より長期にわたりサンデーで連載された石渡先生のテニスマンガです。

前作、「B・B」の後の物語で、最終話で小学生として登場した高樹翎の娘である高樹愛が主人公で、男子校に入ってテニスをするという物語です。

※連載前の読み切りでは鯨岡洋平が主人公として登場し、プロローグとしてコミックス1巻の1話前に収録されています。

あらすじを簡単に説明しますと

幼い頃から父と世界中を飛び回っていた少女・高樹愛は、仕事で宇宙へ赴いた父と話したいがため、小笠原諸島へ向かっていました。
その船内で、揺れをものともせずテニスの壁打ちをする少年・鯨岡洋平と出会います。

高樹 愛 通称ラブ (高樹 翎の娘)

テニスに興味を持った愛は、小笠原に滞在中にテニスを練習し、洋平と対決します。

しかし、男女の差が物をいうテニスを実感し、絶望します。

しかも勝負の途中で雨が降り試合は流れてしまい、さらに数日後、洋平は小笠原を去り、テニスの名門校である東京の蘭山学園に進学してしまいました。

「もう一度洋平と勝負がしたい」

その一心で愛は、年齢・性別を偽りテニスの名門として蘭山学園と並ぶ黒百合学園(男子校)へと入学します。

以後、様々な必殺技を身に着け、神奈川の強豪達を打ち破って成長してゆきます。

代表的 必殺技「イルカ」 左右どちらかに大きく跳ねる

他の技 一覧

・クジラ  超トップスピンサーブ 真上にメッチャ跳ねる
・オルカ  相手の体の右肩に当てる (右利きに一番取りにくい)
・ラッコ  高いロブ 空中で浮遊するイルカ 
・ペンギン スライスショット ほとんど跳ねない
・トルネード フラットショット 体を一回転させて打つ
・うなぎ  超回転ボール よほどうまく触らないと返せない
・イルカ∞ イルカ+ウナギの合わせ技。360度どこに跳ねるかわからない上につかみにくい

他にも敵キャラがマジックハンド(一度見た技を使える)や超高層フラット(200キロショット)など テニスの王子様並みにぶっ壊れ技を使います。

思い出と感想

20歳くらいの頃、テニスを始めたときにこの作品を全巻まとめ買いしました。

当時は一気に読んだため、あまり気にしませんでしたがぶっちゃけこのマンガはメチャクチャだと思います!

「全寮制の男子校の中に女の子がいれば絶対バレるだろ!」と、改めて思いましたね。

こんなカワイイ男子高校生がいるか!

よくばれずに夏を越したものです。

(実際危ない場面が何度かありましたが)

テニスにしても、下手すれば虐待ですな。
13歳の女の子に男が食らっても奥歯が折れるほどのサーブやボレーをぶつけるとか・・・

それを黙認する監督とか・・・

最近ではかなり規制が甘くなりましたが、PTA事情などの厳しかった時代によくぞ最後まで連載しきったものだと、思いましたね。

真似したらどうするんだ!とか。いじめや虐待を助長する作品は当時マジで厳しかったですからね。

作品自体はすっごい面白かったです!

もう一度戦いたい!という目標のためにひたすら努力する姿は、マンガを通して世のやる気ない若者に対してのメッセージが込められていたとか(最終巻より)

最終巻でようやく 夢叶う

ヒューマンドラマ的な要素も多く、テニスの外でも色々と楽しめましたね。

特に終盤、愛の正体がバレてしまった時が一番盛り上がったと思います。

TV放送でしたしね・・・

普通なら失格で終わりそうなものを、文部大臣まで出てきましたし。

終盤はメッチャ燃えました!

あそこまで盛り上げられたのも、ここまでの積み重ねがあったからだと思います。

そう考えると、すごい作品ですよこれ・・・

何故にアニメ化とかしなかったのか不思議でしょうがありません。

同時期に連載していた「うしおととら」が近年アニメ化されましたし、ひょっとしたらここいらでこのラブも・・・と密かに期待しております。

っていうか、LOVEはぶっちゃけサンデー最大のテニスマンガだと思います。

ジャンプではテニプリ! マガジンではベビステ! サンデーでは・・・

絶対このLOVEだと思います!

だって他に思いつかないし・・・

「見上げてごらん」と、あと何かあったかなぁ・・・

いずれにしろ30巻という長期連載は、テニスの王子様(全42巻+新)やベイビーステップ(全47巻)が出るまでは最長記録だったと思います。

正直、石渡先生の絵はクセが強いので好き嫌いが分かれるかもしれませんが・・・

この絵柄が苦手という人もいたり

テニスマンガとして非常に完成度が高いので、テニス好きなら是非とも見る事をお勧めします!

母親とは

個人的に好きなキャラは

山城 剛(やましろ ごう)

です。

※高校2年生 16歳

本作のある意味ラスボス的な存在。

洋平と戦う直前の最大の壁として立ちはだかりました。

作中では卑しい悪魔だの最強のマザコンだのさんざん言われています。

元は高校ナンバーワンの選手でしたが、新入生の洋平に敗れてしまいました。

その後、ドイツに渡り なにやらドーピングに手を出してメッチャ強くなって帰ってきました。

今の世では絶対NGな設定だと思います。

ダメ 絶対

たかが高校テニスで勝つためにドーピングまでして卑怯すぎる とか。

そこまでして勝ちたい?と思うかもしれませんが、彼の生い立ちを見れば多少は気持ちがわかります。

長くなるのでかいつまんで説明しますと・・・

・子供の頃、優しい両親からテニスを教えてもらい、試合に勝って両親を喜ばせる事が何より嬉しかった剛。

・ある時 両親が剛の試合の応援に車で向かう途中に事故に合い、父親は死亡 母親は植物状態になってしまう。

・それ以来、試合に勝てば母親の意識が戻ってきてくれると思い、ひたむきに練習し、高校ナンバーワンにまで押し上げる。

作中の誰よりも母を思う剛  勝つたびに花を届ける

自分は勝ち続けないといけない。

勝たないと母親が返ってこない。

母親を救う事こそ 我が人生。

その思いでドーピングにまで手を出してしまいました。

裏事情を知っていれば彼の言動がすべて悲しい事がわかりますね

作中である意味一番可哀そうな人物だと思います。

なので僕は彼が一番好きです。

マザコンを馬鹿にする人は多いでしょう。

母親がいる人には そのありがたみがわからないと言います。

多くの高校生にとって母親とは・・・

いて当たり前の存在。 

黙っててもご飯を作り、洗濯をし、服を買ってくれる存在。

急にいなくなったら、どうしようもなく後悔する事になる存在。

社会人になってようやくありがたみがわかる存在。

なので彼の気持ちは僕はよくわかります。

親孝行したいときに親はなし

両親が元気な方はそれを当たり前と思わず、大事にしてください。

行き過ぎないマザコンは 素晴らしい

話がすっごい逸れてしまいましたが、このLOVEという作品はテニスだけでなく、人間ドラマ的にも素晴らしい作品です。

是非ご覧になってみて下さい。

以上、”LOVe”についてでした。

どうもありがとうございました。

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