サンデー

KATSU!について

この記事の主な使用画像出典 ©KATSU! あだち充

こんにちは。葵山優一です。

今回はあだち充先生渾身の青春ボクシングマンガ

KATSU!について紹介します。

ジャンル:少年マンガ・スポーツ系 ボクシング
作者:あだち充
出版社:小学館
掲載:週刊少年サンデー 2001年36,37号~2005年12号
コミックス 全16巻

作品紹介

2001年よりサンデーで約4年間連載されたあだち充先生のボクシングマンガです。

俗にいう、あだち作品の中でボクシングをやるシーンはよくありますが、ボクシングを主軸にした長編作品は86年の「スローステップ」以来です。

あらすじを簡単に説明しますと

高校に入学した主人公、里山活樹はクラスメイトの水谷香月に近づくために、友人の京太郎と共に香月の父親が経営するボクシングジムへ入会しました。

活樹と香月はスパーリングをすることになり、活樹がボクサーの才能があることに皆が気付きました。

活樹と香月

その後様々な要素が重なり、活樹は本格的にボクシングと向き合うことになります。

人気は高かったですが、作者本人の意向により途中終了。

アニメなどのメディア化はされず、あだち作品の中では珍しく伏線などが回収しきれなかった作品です。

思い出と感想

サンデー作品なのでリアルタイムではコミックス派でした。

キャッチフレーズは

「大好きな女の子 殴れますか?」

今ならDVの漫画と思われそうですな・・・

ボクシングは割と好きなので(見るだけ やりたくはない)この作品もコミックスが出るたびに非常に楽しみにしていました。

タッチやらなんやら、あだち作品の中でボクシングをやるシーンはよく見かけますが、完全にボクシングオンリーなのは恐らくこの作品と、「スローステップ」くらいでしょうかね?

ちなみにスローステップはあだち先生初期の作品で1986年にちゃおで連載されていた少女漫画です。

主人公は女の子で好きな男の子がボクシングをやっているという内容です。

全7巻でアニメにもなってます(OVA)

声優はこんな感じ

中里 美夏 高山みなみ
秋葉 習  山口勝平
門松 直人 堀川りょう
山桜 監悟 神谷明

・・・コナン見てる気分になれます。

なにげにコミックス通算1億部の隠れた名作です。
ご興味ある方は是非どうぞ。

・・・話をKATSU!に戻しまして。

僕にとってこの作品は、正直ボクシングマンガというよりはボクシングを題材とした人間ドラマといった感じでした。

主人公の父親が本当の親じゃなかったり、ライバルにもいろいろ家庭事情があったり、あと本チャン試合より路上ボクシングのほうが多かったりと・・・

それがまた面白いのでやはりあだち先生はすごいっす。

マジで話作りや構成の天才ですね。

この作品への不評は少なからずありますが、作品自体はまとまっていていい作品だと思います。

それでもやはり、あだち先生というビックネームがある以上、ある程度の期待はしてしまうみたいですね。

「あの先生の作品にしては・・・」

「前の作品と比べるとどうも・・・」

プロ作家の厳しいところだと思います。

あだち作品中 最も可哀そうな男

あだち先生の作品はどれも面白く、非の打ちどころがないのですが・・・

この作品の最後だけは、正直不満が残りました。

最後のほうはあからさまに駆け足で終了してしまいましたからね・・・。

ネットとかでも同じ感想を持つ人が多くみられます。

ライバルと言えるキャラ達との試合では、ほとんどが消化不良気味でした。

香月には負けっぱなしでしたし
紀本とはハンデのある試合で勝っただけだし

岬とは最後に思い出作り的な感じの試合でしたし・・・

内田君に至っては特に酷い。

序盤からあれだけライバル臭を出していたのに

一度も試合しませんでした。

カラス相手にスパーリングする内田君
(鳥獣保護法違反)

最終的には親友の会社を詐欺同然のやり方で潰した父親をフルボッコにし、少年院に入れられてしまいました。

最終巻とはいえ 酷い・・・

そのまま再登場せず、連載終了・・・。
(新聞にて少年Aとだけ紹介)

色々と伏線があったのに・・・

ある意味あだち作品の中で最も可哀そうなキャラかもしれません・・・

人間ドラマは非常に面白かったんですが、コンセプトである肝心のボクシングが少々おざなりな感じがしましたね・・・。

まぁそれでも、きちんと話をまとめたあたり、さすがはあだち先生と言ったところです。

終盤以外は紛れもなく、面白いと思います。

ボクシング漫画というより、人間ドラマとしておススメしますね。

以上、KATSU!についてでした。

どうもありがとうございました。

ABOUT ME
aoi
自己紹介