この記事の主な使用画像出典 ©Mr.FULLSWING 鈴木信也
こんにちは。葵山優一です。
今回紹介するのはジャンプの熱血野球ギャグマンガ
Mr.FULLSWING（ミスターフルスイング）です！
作者：鈴木信也
出版社：集英社
掲載：週刊少年ジャンプ ２００１～２００６年
コミックス 全２４巻
作品紹介
２００１年よりジャンプで連載開始され、５年以上続いた人気作品です。
あらすじを簡単に説明しますと
春、十二支高校に入学した主人公、猿野天国（さるのあまぐに）は彼女を作るため告白を繰り返していましたが、全員が運動部に彼氏がいたためフラれまくっていました。
なので猿野はすっかりスポーツが嫌いになってしまいました。
ある時、１人の女子生徒、鳥居凪に一目ぼれをしましたが、彼女は野球部のマネージャーでした。
猿野は凪に認められるため、野球をやったこともないのに野球部に入部する事を決意します。
以降、入部テストで同学年との対決、野球部でのレギュラーの座を争う上級生との対決、夏の大会で次々に対戦する強敵達との戦いを経て、猿野は成長していきます。
野球マンガと銘打ってますが、序盤はギャグが多く、野球自体も大会が始まるまでは特殊ルールでやる事が多かったので（ヤキュウケン、封鎖野球、半減野球など）正当な野球マンガの部類から時折外れる事も見られます。
しかし試合が始まるとギャグの頻度が減り、シリアスな野球勝負がメインとなります。
（冒頭の１ページだけギャグをやるというケースが多い）
終盤はすべての伏線を回収するかのように怒涛のシリアス展開となり、ギャグはほとんどなくなり、特に最終巻は一切ギャグ無しの正当な野球マンガでした。
登場人物が非常に多く、ほぼ全員何かしらのものからちなんでつけられています。
例
十二支高校 干支の名前から（猿野、犬飼、辰羅川など）
華武高校 花札の名前から（屑桐、御柳、朱牡丹など）
７Ｂ学院 トランプから（中宮紅印、王桃食、霧咲雀など）
黒撰高校 新選組から（小饂飩勇、泥片歳、沖草次など）
そしてレギュラーの選手の多くは何かしらの名前の付いた特殊な技を所持しています。
※なお、この作品の登場するキャラが使用する技は、物理上不可能な技が多いです（後述記載）
途中途中でよくギャグが入り、別のマンガのパロディや芸能人、企業名など危ないネタも多く、歴代ジャンプ作品中で最も多方面を敵に回していると名高い作品でもあります。
（一応企業名とかは○などで伏せていますが、コマによってずれたりするので意味がない）
そういった理由からか、人気漫画として５年も連載したのにメディア展開がほとんどなく、アニメ化もしなかった非常に珍しい作品です。
なお、小説とドラマＣＤは３巻出ています。
思い出と感想
基本僕は、野球マンガが大好きなので、最初から楽しんで読んでいました。
最初はちょっとわかりにくい所もありましたが、入部テストが始まったあたりのライバル登場らへんから一気に面白くなり、以降ジャンプお気に入り作品のひとつとなりました。
ぶっちゃけ、２，３年軍との試合が凄すぎて・・・
こんな最強メンバーなら余裕で優勝できるだろ！ と思ってましたが、どんどんどんどん強い敵が次々に登場し、最後まで見てて飽きませんでしたね。
終盤、少々急ぎペースだったのは仕方ありませんが、伏線も恐らくすべて回収し、キチンと終了したのでとてもいい作品だったと思います。
（ジャンプの長期連載はスッキリ終わらすのが難しい）
ジャンプらしい野球マンガ
このミスフルはテニスの王子様やアイシールド２１のように、多くの必殺技が登場します。
例
猿野→ 剛の秘打法「覇竹（はちく）」
犬飼→ 臥竜点睛（がりょうてんせい）
兎丸→ T・O・S・VR（テイク・オフ・スピード・ブイアール）
虎鉄→ ブルーサンダースラッシュ
この中二っぽい所が好き！
見た目もカッコいいのが多いし、ピンチの時に発動するとすっごい盛り上がりましたね。
中には物理的不可能な技や意味不明な技もありましたが・・・
というワケで、それぞれの葵山優一の選ぶベスト３を紹介します！
まず意味不明な技ベスト３
３・シェイムバント
なんか怨霊が纏わりついていますが、見た感じ普通のバントです。
特に打球に変化はなく、猿野が送球ミスしてなきゃ恐らくアウトだったと思います。
２・ギラファノコギリ打法
バックにカブトムシが見えますが、普通に打ってるだけです。
何がギラファノコギリなのかワケわかりません。
しかし、十二支高校はこのワケのわからない技によって勝ち越し点を取られ、夏の大会を敗北しました。
１・メガネカーブ
そもそも音瓶高校（めがねこうこう）とは、ベスト１６に入る強豪校。
校訓は「曇りなきメガネは世を見通す」なので、生徒全員にメガネ着用が義務付けられているイカれた高校。
そこのエースで４番 別紅のウィニングショットですが、どっから見ても普通のカーブとどう違うのかわかりません（キレとフォルムが美しいと評判らしい）
猿野に簡単にホームランを打たれました。
とまぁこのように、シリアスな試合の中にもギャグを盛り込んでくれます。
そして、超カッコいいんですが、明らかに物理的不可能な技ベスト３
３・ブルーサンダースラッシュ
バッターボックスの土と共に打球を空高く打ち上げる技。
外野フライかと思いきやその後、空中で不規則な動きをしながら落ちてくる。
ボールに付いた土と空気抵抗の影響らしい・・・が、どう考えてもこの変化はそれじゃ説明がつきません。
２・天竜
四大秘球の一つ。ボールを空高く放り、頂点から打者をめがけて急降下してくるという・・・
もはや物理法則を完全に無視した超魔球。
説明によると・・・
・・・前半がおかしい
ピッチャーが遥か頭上に投げたフライ球は頂上約十数メートルに達した後、猛スピードで落下
って・・・
重力どうなってんねん！
しかし、一見無敵に見えますが「影が弱点」というベタな攻略法で２巡目には破られてしまった。
後に『激・天竜』に進化しましたが、軌道は同じでどう変わったのかはよくわかりません。
一応ボールにオーラらしいものが付加されてますが・・・
球威が上がったんでしょうかね。
そして最後は・・・
１・黒光（ブラックレイ）
作品におけるラスボス、雉子村黄泉の切り札にして最後の魔球。
ボールが黒くなり、バットを素通りする。
※ちなみに球速は１００マイル（１６０ｋｍ）
猿野のチームメイトが以下の工程で一丸となって秘密を暴き、破りました。
１．発動以降、誰もがボールを打ったつもりでも素通りしてしまう
２．球に違和感を感じた猿野がバントをする
３．結果、「見えている球は実は偽物で、本当の球が別の位置に存在する」ことがわかる
４．メンバーが協力して球の位置を探る（２０㎝づつずれて振ってみる）
５．ラストバッターの猿野の前で、本物の球は１メートル手前にあるという事がわかる
６．最後、猿野が思い出と共にホームランを打つ
とまあ、全員が一丸となって協力して破った、まではいいんですが・・・
原理のほどは全くと言っていいほど説明はされませんでした！
これまでどんなとんでも技でもそれなりに説明はあったんですが、この技だけは謎のまま残ってしまいました。
とりあえず見える球は幻で、本物の球が見えてる球の１メートル後ろにあるという事はわかったんですが・・・
雉子村は一体どうやって幻の球を作り出していたんでしょうか・・・
最終戦はこの球の攻略や敵の強力打線を抑える話が多く、ギャグが一切なくなってしまいましたが、これはこれでよかったと思います。
最終戦までギャグを挟んでいたら、絶対作品の質を落としたと思う・・・。
おかげでラスボスの雉子村は作中数少ない一度もギャグをしなかった強敵キャラとして終える事ができました。
途中に入るギャグも面白かったですが、やはり最後はキッチリと締めてくれたほうがスッキリしますね。
ちなみに、ミスターフルスイングの最後のギャグは変態仮面のコスプレでブレイクダンスを猿野天国が披露した所ですかね。
野球＋ギャグで長年楽しませてくれた、非常に思い出深い作品です。
アニメにならなかったのが残念ですが、まぁ仕方ないですかね・・・
原作通りやるわけにもいかないのでそうとう削られてガチの野球ものになりそうですし・・・
まぁそれはそれで見てみたい気もしますが。
長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
以上、ミスターフルスイングについてでした。
どうもありがとうございました。
